私の家系は江戸時代から続く家業のある家柄で、物心ついたときから跡取りとして期待されてきました。
当時の私にとって、その家業を継ぐことこそ自分の将来であり、両親を始め、周りの関係者の言うことが絶対だと思っていました。
そのような家柄ですから、子どもながらに一生懸命頑張っていたのですが、それでも上手くいかないことも多く、『期待に応えられない自分』を目の当たりにするたびに、段々と『自分には価値がない』という感覚を積み上げながら大人になりました。
また、子どもの頃から『家業を継ぐのが役目』と育てられてきましたから、『自分の夢』というものは、『叶えてはいけないもの』でした。
両親や周囲の大人の期待に応えるために…
しかし今になって、こう思うのです。きっと私の両親も、そして周囲の大人たちも、私のように育てられたのだろうと…
大人が自分の夢を諦め、子ども達に夢を託すループ、そして知らず知らずに『親が自分の子どもに無価値感を植え付けていく』という世代間の連鎖に、今、多くの子ども達が苦しんでいます。
その連鎖を断ち切ることは、私たち大人の努めだと考えています。
私たち大人が自分の人生で、自分の夢を生きること。
私たちは『全ての大人が自分で自分の夢を生きる世界』を創造し、子ども達が大人に憧れ、『早く大人になりたい!』と自分の将来に期待するような世界を創ることに、命を燃やしています。
とはいえ、社会に出てからはとても順風満帆とは程遠い人生を歩んできました。
成人し、バーテンダーという仕事に就くも、心はいつも、どこか晴れないでいました。仕事自体は楽しく、評価もされていたのですが
『何とも言い切れない感情』が心の中から消えることはなく、仕事で口にするアルコールで、その日その日を誤魔化すように生きていました。
家は伝統的事業の家系。『いずれ家を継がなくてはいけないんだろうなぁ…』心の片隅には、
『どうせ自分の将来は自分で決められないんだろう』という諦めと、それでも『親が喜ぶことをしてあげたい』という得も言われぬ葛藤が、物心付いた頃から消えることはありませんでした。
そんなある日、知り合いの社長から紹介されたセミナーで、自分の人生を一点させるような大きな転機を得たんです。
『社員教育のために』と参加した、とあるセミナーで、様々なレクチャーやワークを通して『自分の人生を生きることに、責任を持つ』と心から決断することができ
それからわずか 2 ヶ月後、何も無い中、独立という『かねてから心の奥底にあった想い』を果たしました。
『自分の人生を生きる!』しかし現実はそう甘くはなく...
独立後は思うように収入を得ることができず、『それでもなんとか仕事を!』と一日中歩き回って足を棒にして家に帰ると、電気が止まっており、真っ暗な部屋の中、一人帰り道のコンビニで買ったおにぎりを口にする...そんな日々もありました。
しかしどんなに苦しかろうと、自分の『まだ見ぬ理想の将来の姿』が頭の中から消えてしまうことは無かったんですよね。
地道な、本当に地道な毎日の積み重ねは、徐々に形になり始め、目の前の人のために誠実に尽くすその姿勢のおかげか、徐々にではあるが、ビジネスが軌道に乗り始めていきました。
以降、クライアントが成果を出すに従って、到底一人で捌ききれない依頼が押し寄せるようになり
クライアントの中には某、有名テレビ番組に出演する人や、全国各地で活躍する人が現れ始め、有難いことに活動は口コミで広がっていきました。
『自らの在り方で、目の前の人を人生の決断に導く』人を本来の在るべき真の姿に導くというミッションのもと、目の前の仕事に一所懸命に取り組んでいます。
『自立した人たちで溢れ、一人一人がそれぞれのリーダーシップを発揮して、互いに尊重し合い、助け合える社会を創造すること』そのビジョンは大きく、現実は到底追いついてはいないかもしれなません。
しかしそのビジョン達成を信じて疑わない今日を、今、この瞬間も生きています。